君が恋に落ちるまで。




「 ・・・お前がそれでいいなら
  別に何も言わないけどさ 」




小さく溜息をつきながら
”ちょっと電話してくる”と
携帯を片手に奏多は出て行った。












─────────────呆れた目。




「 ・・・仕方ないだろ 」




引き止めることなんて、できない。
あの時自分が彼に言ったように




俺は”奪った”んだ。
慧くんしか見えていなかった
あの瞳に無理矢理自分を映して




酔った勢いとはいえ・・─────────





< 203 / 245 >

この作品をシェア

pagetop