地味なあの子は鬼狩り少女2 〜千年霊樹の後継者〜



私が迷っていた事を話すと、

「なるほど」

と言って笑われた。

やっぱ、方向音痴って大変だ……と思っていたら、

「では、家へ向かいましょうか」

蓮さんのありがたいお言葉。

「お願いしますっ」

頭を下げると、蓮さんがゆっくりと歩き出した。

二人で肩を並べながら近況報告。

蓮さんは話し上手なのか、話題が途切れたりする事は無かった。

でも、

「――それにしても、神無さん」

蓮さんが厳しい顔で私を見た時、ついに来た――…そう思った。



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