欠点に願いを
case3.~浩太の場合~

I







多目的室に18人の男女が車座になって座っている。
俺は部長から配られた、文化祭の劇でやる役者とスタッフの一覧が書かれた紙を確認していた。


今まで文化祭の劇では、どんな小さな役ですら貰った事は無い。いつだって裏方だ。

……しかし、俺の名前は【照明】の欄にあった。




俺の名前は、斉藤浩太(サイトウ コウタ)。
演劇部在籍の高校三年生だ。

つまり、高校最後の文化祭でも、俺は変わらずに裏方って事だ。
にも関わらず、何故か二年から役に抜擢されてる奴もいる。


「今年の文化祭の配役は、今配った一覧にある通りだ。皆、文化祭頑張ろうなぁ」


部長の言葉で、俺は我に返った。
きっと俺が裏方になったのは、部長なりの考えがあるに違いないんじゃないか。





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