引っ込み思案な恋心。-3rd~final~





「うん。あの時のななっぺ…、どういう気持ちで私を応援してくれたんだろう?それを思うと本当にすごいと思うよ。友達として大切にしなきゃって思う」



「そんなことがあった上で付き合ってるんだね。そりゃあ何があっても別れられないよね。ななっぺがいなかったら付き合ってなかったかもしれないってことでもあるでしょ?」



「そうだね。あの時自分から好きな人に『好きです』なんて言える勇気なかったし」






今…、こうやって拓と付き合っていられるのも、ななっぺをはじめとして色んな人が私を応援してくれたおかげでもあると思う。





もし友達ができなくて、私一人だけだったら、こんな未来…予想できたかな?






「そう言えば…、あかねちゃんは大丈夫なのかな?中間テストの前の勉強会でみんな心配してたけど、私はあかねちゃんとあんまり話してなくて、どうなったか分からないんだよね」



「私はあかねちゃんとはよく一緒に登校するけど、その件に関しては全然…。私も聞きにくくて」






でも…、あかねちゃんはまだ倉本くんと仲直りしてなさそうだった。





あかねちゃんから『仲直りした』って報告を受けてないし、いつもは休み時間ごとに教室を抜け出してあかねちゃんと話し込んでる倉本くんも、ずっと教室で拓とか他の男子と話してるし…。





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