引っ込み思案な恋心。-3rd~final~





あかねちゃん、ちゃんとななっぺにも話してくれたんだ…。





私だけしか話さないんじゃ、他の人が友達でいる意味は何なのかな…とまで考え始めてたから、かなり安心したかも。





ななっぺも彼氏がいるし、それにそんなに感情的にならないから、何かアドバイスもらうなら打ってつけだと思ったんだけど、そんなななっぺですらあかねちゃんの復活に時間がかかるかもって言ってる…。





あかねちゃんが心に負った傷っていうのは、案外深いのかもしれない。





でも…、早くいつも通りの明るいあかねちゃんが見たいよ。





そう思いながら携帯の画面を閉じ、部屋の窓を少し開けて夜空を見上げた。





梅雨時だから、あまり綺麗な星空ではなかったけど、輝く星を何個か見つけた。





今のあかねちゃんもこんな雲ばかりの心模様かもしれないけど、雲が取れると、星だって…青空だってきっと見えてくるはず。





この星があかねちゃんの希望の星になるといいな…と輝く星達に願いながら、私は窓を閉めてまた勉強の続きに取りかかった。













――
―――――

< 143 / 281 >

この作品をシェア

pagetop