引っ込み思案な恋心。-3rd~final~





date:20XX/07/16 16:28
from:瀬川拓
sub :無題

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でも柚もすごくねえ?

H高ってめちゃくちゃ頭のいいヤツしか行けない学校だろ?

さすがって感じだな〜。


でも離れたくないよな。

誘われてるのはうれしいけど、やっぱりオレは柚と同じ高校に行きたい。


   ---END---






拓、それでも私と同じ未来を選んでくれるんだ…?





私も、拓と同じ高校に入りたい。





そう思って、村尾先生からA高の推薦入試はどうかと言われたことをメールに書いて拓に送った。






date:20XX/07/16 16:41
from:瀬川拓
sub :無題

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推薦、いいんじゃないのか?

柚だったら推薦で落ちても一般入試なら確実だろうし。

やれることは全部やってみたらいいと思う。


   ---END---






…そうだね。



せっかく可能性があるんだから、やれることは全部やった方がいいよね。





「推薦、前向きに考えてみるね」と拓に返事を返して部屋の窓を開けた。





熱気を帯びたムッとした空気が部屋に入ってきて、私は思わず窓を閉めてクーラーのスイッチを入れた。






…でも、いくら推薦入試を受けると言っても気は抜けない。





2学期の成績はもちろん内申も推薦の書類には書かれるわけだし、9月になれば毎月のように実力テストもある。





私は机に座り、この前買ってきたばかりの英語の問題集を取り出して、取りかかり始めた。













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