蜜色トライアングル【完】



「それでいいのか? アウトレットとかもあるが……」

「ショッピングは町でもできるしね。ここでしかできないことがしたいの」


木葉は窓の外に目をやり、緑の山々を見た。

――――自然の中で、自分も少し心を落ちつけたい。


「わかった。調べておく」

「ありがとう、お兄ちゃん」

「まだ一時間はかかる。向こうに着いたら忙しくなるだろう、少し寝ておけ」

「うん……」


車は山々を抜けてトンネルへと入っていく。

木葉は目の端にトンネルの橙色の灯りを映しながら、ゆっくりと目を閉じた。


< 123 / 222 >

この作品をシェア

pagetop