桜の記憶
第1章

【心side】


「記憶喪失です」


そう、医者に告げられた。

私の名前は何?

どんな性格?

何も、思い出せない。

でもどうせ大した人生じゃないから思い出せなくてもいいんじゃない。

唯一覚えてるのは、昔の思い出。

『もうウザい!』

『なんで産んだんだろ』

『死んでよ、殺そうか?』


そう、誰かに言われた。
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