叶わない恋に、恋をした


好きな人が出来ました。


「ふふ、やめろって」


男子とじゃれあい、いつもクラスの中心にいる貴方。


周りの男子とは違って、少し上品に笑う貴方。


いいな、と思ったのは突然で。


恋なんてものは、そんなものなのかもしれない。


しいてゆうとするならば、体育祭の種目決めの時、


「えーと…高峰さん、50メートル走だよね?」


そう言って、体育委員の大塚くんは黒板に私の名前を書いてくれた。


全然、特別でもなんでもないそんな行為に、キュンときた。


きっと、それからなのかもしれない。


彼のことを自然と視界の中心に入れるようになったのは。



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