蜜色トライアングル ~Edges of precise jade
二章

1.初めてのデート




週末の土曜。


木葉は圭斗とともにお台場に来ていた。

午前に品川の水族館を見た後、昼食をとってお台場へ。

圭斗とどこかに出かけるのは初めてではないが、『恋人同士』という関係になってから二人でどこかに出かけるのはこれが初めてだ。

既に深い関係になってしまっているので本末転倒な感じではあるが、木葉も『デート』というものに憧れがある。

デート初心者の木葉を気遣い、圭斗は木葉が気軽に楽しめそうなものをセレクトしてくれた。


――――14:30。

二人の姿はお台場のパレットタウンにあった。

パレットタウンには観覧車の他にゲームセンターなどが併設されており、週末になると家族連れやカップルで賑わう。

二人はゲームセンターの一角で、銃を手に画面に向かっていた。


「うわっ、右から来たよ!!」


画面の右の方からゾンビたちがわらわらと木葉の方に向かってくる。

それに気を取られた木葉だったが、画面の上の方からもゾンビが降ってくる。


「木葉、上だっ」

「うわっ」


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