お前が好きなのは俺だろ?



「お前のその完璧はいつ崩れるのかな……」




ボソッと呟くように言って、カバンを机に置く弘也。




崩れる……?



俺が……?



そんなこと、きっと一生こない。



今までだってずっと崩したことなかったんだから……



「あっ、そういえば未来ちゃんの迎えありがとな」



「あぁ、全然いいよ」



ニコッと笑顔を返す。



「1時間目って移動教室か―」



チラホラとクラスメイトが教科書を持って、教室を出て行く。



「じゃあ僕たちも移動しようか」



教科書を出し、トントンと持ちやすいように整える。




< 187 / 424 >

この作品をシェア

pagetop