お前が好きなのは俺だろ?
「こんな綺麗な先生を振るなんて!信じられない!!」
こんな優しくて、美人なのに!
「優しいのね。未来ちゃんって」
「え!?そんなっ!!」
あれ?あたし、名前教えたかな……?
「でもね、あたし未だにその人のことが忘れられないの……」
「先生……」
「諦めの悪い女よね。振られるはずだわ……」
飯島先生……
「そんな!好きなら仕方ないですよ!!」
「あなたって優しいのね……」
「へ!?」
「諦めなくてもいいかしら?」
「はいっ!諦める必要なんてないですっ!!」
「ありがとう……。あっ、ごめんね。こんな長話してしまって。これ、お願いできる?」
そう言って手渡されてプリントを受け取り、あたしは教室を後にした。
「本当に―……優しくてバカな子……」
そう呟いている先生に気付くこともないまま―……