お前が好きなのは俺だろ?
「まさに、完璧な王子さ…「満足に話したこともないヤツが、よくもそこまで他人を誉めれるな……」
「うっ……」
ひ、酷い……
「確かにそうだけど……でも……」
「でもじゃない。あんたが今あたしに話してることは周りから聞いたことと、ストーカーをして得た情報でしょ?」
「す、ストーカーなんて失礼なっ!あたしはただ毎朝ここから一ノ宮くんを見てる…「それをストーカーっていうの」
さ、さっきから親友のあたしに対してこの態度どうよ?
「そんな風に見てるだけだから、高3にもなってまともな恋愛1つも出来てないんでしょ?」
「智香~~」
さすがにあたしも心が折れそうだよ……
でも、確かに智香が言ったことも一理ある。
あたし、門倉未来[かどくらみらい]は、花の女子高生と言われる分類に入っている。
ただし、花なんて一切ない。
現実の女子高生は、勉強やら何やらで忙しいのだ。
高3にもなると恋愛よりも進路……なんてことにもなってくるわけだし……