蜜色トライアングル ~String of origin



「……いたい……っ!」

「……っ、木葉っ……」

「やめて、ゆづるっ! ……抜いてぇぇっ」


筋肉を無理やり押し広げられる痛み。

木葉は半狂乱になり、必死で体を引こうとしたが、その腰を由弦の手がぐっと掴む。

その目は情欲に濡れ、木葉を正面から見据えていた。


「……弟が、こんなことする?」

「……っ……」

「こんなことしても……木葉はオレを、弟って言うの?」


情欲に濡れた由弦の瞳に悲しみが混ざる。

……何かに飢えているようなその眼差し。

ひどく切なげで悲しげなその眼差し。

由弦の瞳に、木葉は息を飲んだ。


「……っ、由弦……」

「……木葉……」

「……」

「……好き、なんだ……」


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