撮影日和
Ⅱ
「で・・エリカさんは、結局僕のことを弟だ思ってるわけ?」
雑多に本が入り乱れている静かな店の中で、つぶやくように僕は言った。
一瞬、大きな目が更に大きくなって、小さく笑った。
・・・・やっぱりだ。
・・・やっぱり。
「・・・それ以外、どう思えるって言うの?」
・・もっとやさしく否定してくれてもいいのに。
「いやー、だからさ。その・・」
「まさか、彼氏とかって言うんじゃないよね。」
笑いながら言う。
笑っている顔は、かわいいけど。
今の僕には悪魔の微笑み。
んー、でも、かわいい。
古本を一冊。
手持ち無沙汰で手にとって、ぱらぱらする。
染み染みじゃないか・・・あーあ、もう。
「・・そのまさか、だけどね。何にもないからさ、僕は、付き合い初めみたいにずーっと待ってたんだけど・・・なぁ、はー。」
大きく肩を落としながら、ずるずると店内を歩く僕を見て、エリカさんは可笑しくてたまらない様子。
「・・・そうなの?気付かなかった。」
ひどいよね、女の人って。
雑多に本が入り乱れている静かな店の中で、つぶやくように僕は言った。
一瞬、大きな目が更に大きくなって、小さく笑った。
・・・・やっぱりだ。
・・・やっぱり。
「・・・それ以外、どう思えるって言うの?」
・・もっとやさしく否定してくれてもいいのに。
「いやー、だからさ。その・・」
「まさか、彼氏とかって言うんじゃないよね。」
笑いながら言う。
笑っている顔は、かわいいけど。
今の僕には悪魔の微笑み。
んー、でも、かわいい。
古本を一冊。
手持ち無沙汰で手にとって、ぱらぱらする。
染み染みじゃないか・・・あーあ、もう。
「・・そのまさか、だけどね。何にもないからさ、僕は、付き合い初めみたいにずーっと待ってたんだけど・・・なぁ、はー。」
大きく肩を落としながら、ずるずると店内を歩く僕を見て、エリカさんは可笑しくてたまらない様子。
「・・・そうなの?気付かなかった。」
ひどいよね、女の人って。