蜜色トライアングル ~Winter Blue



凛花は驚いたような顔で木葉を見る。

その表情に木葉も目を丸くした。


「お兄ちゃん、ねぇ……」

「……」

「まぁあいつとしては、そう言う以外にないわよね。だけど……」


凛花はサラダをフォークで突き刺した。

そのまま口に運び、ぱくりと食べる。


「もうお互い、本当の兄妹じゃないって知ってるわけでしょ?」

「……うん」

「じゃあ、全くこれまでと同じってわけにはいかないんじゃないかしら?」


凛花の言葉に木葉はスプーンを止めた。

顔を上げ、凛花を見る。


「あんたも、冬青も。これまで気にならなかったものが気になったり、ね」

「……」

「しかし、冬青がねー。お兄ちゃんでいる、か……」


はぁと凛花は天井を見上げる。

何かを思案するような顔に木葉は首を傾げた。


< 29 / 137 >

この作品をシェア

pagetop