蜜色トライアングル ~Winter Blue



「……あっ……」


思わず声を上げた時、もう片方の先端に指先が触れた。

丹念に、しかし確実に木葉を追い上げていく冬青の指。

その指使いに木葉は翻弄され、喘ぎ、背を仰け反らせる。


「……っ!」


冬青の凄艶な瞳が近づき、木葉の唇に温かいものが触れる。

艶やかな唇が木葉の唇を割り、舌を絡め、歯茎を舐める。

指と同じく繊細で滑らかな動きに、木葉は息も絶え絶えになる。

冬青の唇はそのまま首筋と脇腹を伝って腰へと降りた。


「……お兄ちゃん、……っ」

「木葉……」

「あっ、……ン、ぁあっ」


冬青の指が足の間の襞の両脇を押さえ、ぐっと上にあげる。

ぽろっと出てきた花芽に、冬青の舌が繊細な刺激を与える。


「……っ、お兄ちゃん、そんなトコ……っ」


予想もしない場所に予想もしない刺激を与えられ、木葉は悲鳴を上げた。

しかし腰をがっしりと掴まれ、動くことができない。

冬青の唇が与える快感に、ひくひくと体の奥が動き出す。


< 69 / 137 >

この作品をシェア

pagetop