蜜色トライアングル ~Winter Blue

4.鎖




翌日。

丸一晩責められ続け、意識が飛んでしまった木葉は、昼過ぎに目が覚めた。


部屋の中を見渡すと、既に冬青の姿はない。

ベッドを降りようと足を動かした木葉は、足に違和感を感じ眉根を寄せた。

固い感触と、シャラッとした音……。


身を起こし、自分の足首を見た木葉は絶句した。


「……っ!!」


――――左足の足首に、鎖がついている。


鎖はパイプベッドの足に繋がれ、キッチンやユニットバスに行くことはできるが、玄関の方に行くことはできない。

恐らく冬青がつけたのだろう。


「……」


木葉は固まったまま、自分の足首を呆然と見つめていた……。


< 98 / 137 >

この作品をシェア

pagetop