家族☆ごっこ★
私に一つも 女としての魅力はないのかな。

少しか 緊張とかしないのかな。

あまりに自然すぎて 私は心配になる。
女を感じないから こうやって一緒に寝てても
光は落ち着いてるんだよね。


私はこんなにドキドキして……いろんな空想を
必死に胸にしまってるのに。


輝紗貴のような 綺麗な子だったら
光は もっともっとドキドキしてくれてたかな。

自分には魅力がないんだなって・・・
情けなくもなるけど


「光?」


いつの間にか光から 規則正しい寝息が聞こえ始める。


寝ちゃったよ・・・・。
もっともっと語りあいたかったのに・・・・。


暗闇に浮かぶ横顔を見つめる。


鼻筋の通った 綺麗な横顔
男のくせに 長いまつげ・・・・・・。


いつまでこの寝顔を一人占めできるんだろ。
いつか 光に 彼女ができて
こうやって一緒に寝てくれなくなってしまう日が
やってくるのが怖くなる。


好きって言ったら

この幸せは崩れてしまいそうで
私はこれからも想いをかくして 家族ごっこをしていくしかないのかな。
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