100%のキセキ





私は手に力を込める。


大好き。大好き。


「瑠衣…」


抱きしめられた手が離れる。


修太郎くんの泣き顔。


初めて見た、修太郎くんの弱さ。


顔が近付いてくる。


私は目を閉じた。


「瑠衣…」


修太郎くんに髪を触られる。


『瑠衣』


そのとき、脳内に竹ちゃんの顔が浮かんだ。


触れるだけの唇。


私は罪悪感と安心感に包まれる。


初めてのキスは、涙でしょっぱかった。





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