パーフェクトキング~俺様なヒーロー~
「ていうかあれなら新奈の方が似合ってない?」
なんて言葉に、ガクッと肩を落とす。
…ですよねぇ。
あたしもそう思います。
先輩達の好き勝手な批評に、あたしの心は折れそうです…。
日向は叶斗くんとイチャついてるし。
本当に逃げたい。
だけどあの人だかりを突破するほどの度胸は、あたしにはない。
「はぁぁ…」
とため息をついて、ひたすら休み時間が終わるのを待った。
「気をつけー、れー」
日直の今日最後の号令を、これほど待ち望んだ日があったでしょうか?
ないです!
先輩達が見に来る前に、超特急で支度を済ませたあたしは、誰よりも早く教室を出ようとしていた。
…のに。