素直じゃないあたしを温めて

「じゃあ、目閉じて」


茂里がもじもじしながら恥ずかしそうにそう言った。


「嫌だ、キスするときの茂里の顔見る」


また俺のSの部分が出てしまう。



「なんでよっ!目閉じてよーっ!じゃないとしないっ」


「分かったよ」



俺は仕方なく目を閉じた。


何か……緊張するな。




ちゅ……



静かな部屋の中で、

キスの音が響いた。


そっと目を開けると、

さっきよりも顔を赤くしている茂里。


「もう!こっち見ないで~っ」


そう言って、茂里は顔を手で隠した。
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