期間限定の婚約者




『彼は私のモノよ。手を出そうだなんて思わないでね、瑠衣さん』




 着崩れた服を正しながら、お義母さんが私の耳元で囁いたの。



 乱れた髪からは、彼がつけていた香水がふわりと匂って、私の鼻孔をくすぐった。



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