Leiche
 
転校生が来て、数日。
須磨はすっかり山梔子のペースに乗せられていた。

「おはよう、須磨サン」

話し掛けられることが、嬉しくないはずはない。
でも今まで挨拶なんて数えるほどしかしたことがなくて、少しこっ恥ずかしい気持ちになる。

須磨は机に伏したまま、「ん」と返事にならない返事をしてはぐらかしていた。
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