不思議な道具
―1年前―


玲美は入学式で体育館に居た。
この日もママは忙しくて来る事が出来ないというメールを貰い溜息を付いたときだった。


「あのー…。」


呼ばれた方を向いてみると、顔を赤くした女の子が立っていた。


「どうかした?」


玲美が首を傾げて聞くと


「私萌子って言います。良かったらお友達なりませんか?」

いきなり大声を出し腰を90度に傾け握手を求めてきた。
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