男恐怖症克服ドキドキ大作戦!?
知穂があたしの肩をつついてきた。
「あ・・・いや・・・大丈夫かな?・・・って。
ほら、昨日・・・寒かったし・・・。」
「別に平気だし。てか、そこでつったってんのもあれだろうから、
中、入れよ。親いないし。」
「じゃ、あたしはここで失礼します!果穂、頑張れ~!」
果穂のやつ!無理やりあたしを連れてきたくせしてなんなのよ!
「はあ・・・。」
「何、ため息ついてんだよ。」
「い・・いや。別に。ていうか、あたし、行きたいなんて言って・・・ないから。」
「ふーん・・・。じゃあ、あいつと帰れば?」
「あっ!おかゆくらいは作ってあげよっかなって・・・。」
「あっそ!それは助かる。ちょうど、腹減ってたし。」
ああ・・・心臓がやけにうるさく感じる。
桜崎くんに聞こえちゃうかも・・。
「う・・うん!おじゃましまー・・・す。」
桜崎くんのお家は初めて。
なんか、大きいな・・・。
桜崎君のお家は知穂と友達以上の関係を持つ、雄輔に教えてもらった。
友達の彼氏みたいな存在の人を呼び捨ては有りなのだろうか・・・。
「お茶出すけど、ほかのにする?」
「いや、お茶で・・・」
「そーか。」
そして、温かいお茶を出してくれた。
今は冬だから、温かいお茶は嬉しい。
「「・・・。」」
沈黙が続いている。
でも、このままだと気まずいので思い切って自分から口を開いてみた。
「あ・・のさ、具合は・・・どう?」
「あっ・・・別に。」
「あっ!そうだ、おかゆ・・・作るね。」
「お前さ、料理出来んのか?」
「できますよ!バカにしないでくれません!・できる方なんで。
買い出し、行ってきます。」
「そっか・・・あっ、一緒に・・・。」
「大丈夫です。桜崎くんはゆっくり休んでてください。」
だって、桜崎君、風邪ひいてるし、一緒に行くことは勘弁だったから。
「ふーん・・・そっか。じゃあ、いってら~・・」
バタン。扉を閉めて出かけた。
「はあ・・・・」
なんで、あたしがこうなるの・・・
柏崎くんの家行くなんて言ってないのに・・・。
桜崎君の家から徒歩3~5分のところにスーパーがあった。
「意外に近いな・・・。」
そう思いつつ、中に入る。
野菜やら何やと必要なものだけを買い、桜崎君の家へ戻った。
ついでで、プリンも買ってしまった。
あたしの大好きなものなんです・・。

ピンポーン♫
「はい・・・」
「あたしです。買ってきました。」
「おう・・・入れよ!」
「おじゃましまーす・・。」
桜崎くんはお茶を飲みながらテレビを見ていた。
「あの・・・お茶じゃなくてスポーツドリンク買ってきたんですが、
どうですか?」
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