悪魔のようなアナタ【完】




説明の際にはエアコンの中を見せるためフィルターを外す必要がある。

灯里はぐるっと辺りを見渡し、受付ブースの近くに置かれた脚立に目を止めた。


「あれを使えば良さそうですね」

「そうだね。あとはパンフの置き場所だけど、どこがいいかな?」

「去年は商品のパンフはこのあたりに、会社説明のパンフは商談スペースに置いてました」

「なるほど」


山岡課長はふむふむと頷き、手にしていた紙袋から商品説明のパンフの束を出した。

展示スペースの脇に置かれた棚の上にパンフを置き、とんとんと軽く整える。


「じゃあこれはここに置いておこうか。あとは説明内容の確認だね」

「はい」


灯里は頷き、商品説明のパンフを一枚取ってぱらりと開いた。

今回は自分でパンフを作成したため内容はだいたい頭に入っている。

と、そこに香川さんがやってきた。

スーツに着替えた香川さんは艶っぽいキャリアウーマンという雰囲気だ。


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