悪魔のようなアナタ【完】
灯里はぽかんと玲士を見た。
玲士は少し笑い、灯里の頭にぽんと手を置く。
「まぁお前は、いつも通り仕事してなよ。こっちの件はおれがどうにかするから」
「水澤くん……」
「あまり悩まないこと。いいね?」
悪魔はさらっと灯里の髪を撫で、給湯室を出て行った。
なんだか悪魔が少し優しくなったような気がする。
気のせいかもしれないが……。
灯里は玲士の後姿を見つめ、はぁと息をついた……。