永遠の愛

流産して頑張ろうって、また思えた矢先の出来事。

正直、何もかもが嫌で何もかも受け止められなかった。


淡々と病院の荷物を全て出し、そして淡々と葬儀が行われていく事が現実かどうかなんてそれさえも分からなかった。

翔もあたしも数日仕事を休んで後片付けに追われてた。


こんな形で初めて翔の友達に会って頭を下げるなんて夢にも思ってなかったし、こんな形で学校の皆に泣きじゃくる姿を見せるなんて思ってもなかった。

葵はもちろん、諒ちゃんまでもが色々手伝ってくれたし、諒ちゃんの友達までにもお世話になってしまった。



そんなある日、翔と片付けをしている最中に、あたしの手がふと止まった。


「…翔くん、美咲へ」


そう書かれた一通の封筒。

病院から運び出した箱の中から出て来た封筒に思わず隣に居た翔と目を合わせた。


「…手紙?」


首を傾げる翔にゆっくりと頷く。


「そう…みたい」


そう呟いて、あたしは封筒から綺麗に折ってある便箋を開けた。








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