永遠の愛

「気になる?アイツの事」

「まぁ、それだけは前から気にしてたので」

「そう…来月だって。正確には分んねぇけど来月には退院するっつってたけど」

「そうですか」


…来月。

それを聞いて少しは安心した。

心のモヤモヤ感がスッと引いた様な気がした。


「ない」


ジューっと可愛く音を立てた後、そう呟いたのは香恋ちゃん。

可愛らしい腕を伸ばしてきた香恋ちゃんは、空のパックを差し出してくる。


「寒くない?」


空になったパックを取り、しゃがみ込んで香恋ちゃんの頬に触れる。

冷たくなった肌にも関わらず、「うん!」と笑みを漏らした香恋ちゃんにそっと微笑んだ。


流星さんにバイバイって手を振って別れた後、香恋ちゃんの手を引いて家までの道のりを歩く。

さっきよりも日が落ちてきて薄暗い空を見上げながら、さっき流星さんが言ってた事をふと思い出した。



…来月。

翔が退院する。



だからって、どうする事もないけど、なんだか気になってしまった。
< 504 / 625 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop