あなたを好きになれたから 
泣いていいよ。。。
<須田side>


亜子が店を出たあと
カウンターに
突っ伏していた。


「はい。須田くん。」

カタン 

マスターが
ビールを置く。


「え!?マスター。。俺、頼んでないっすよ 」


「いいの。いいの。これ、俺の奢り。でさぁ~須田くんに頼みがあるんだよね~」


「何すか?」


マスターは
目を細めながら、ちょっと笑い 


「足らない物があって、俺、買い出しに行くから、店番頼んでいい?」


「あ、はい。いいですよ。」


「お客さん来たら、適当に作ってやって。まぁ~貸し切りの札をかけていくから、大丈夫だと思うけどね~」


マスターは
一呼吸おいて
俺の肩に手をかけた。


そして


カランと、ドアが開く音がして、
マスターは出かけて行った。


まるで
泣いていいよ 


って 言われてるようで


俺は
マスターの男気に
胸が熱くなった 

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