彼女は予想の斜め上を行く
俺が、そんな風に自問自答の脳内会議をしている間に、あのお二人はこんな会話をしていたらしい。



「なぁ。葵?」

「……なによ?」

「勇人って、なかなか寒いな?」

「……そうかも」

「普通、公衆の面前で告ったりするか?」

「しないね。でも……」

「でも?」

「……なんでもないわよ」



《でも》の続き。

金本さん、なんて言おうとしたんだろうな……。





< 105 / 251 >

この作品をシェア

pagetop