彼女は予想の斜め上を行く
彩さんに飲みに誘われたのは初めてのことだ。

「私だけじゃなくて葵も……」

「行きます」

金本さんの名前が出た途端、俺は即答していた。

金本さんの存在で即決する辺り、諦めきれていないことを象徴している。

「じゃあ、ちゃっちゃと支度して?」

金本さんは先に居酒屋にいるとのことで、彩さんと二人でタクシーで向かった。





これは……

なんの罰ゲームだ……?

「彩さん。メンバーって、彩さんと金本さんと俺じゃないんですか?」

時刻はPM6時。

居酒屋の個室。

着いて早々、目の前の疑問を彩さんに耳打ちする。

「は?そんなこと言ってないわよ。あんた、聞いて来なかったし」

う゛っ……。

確かにメンバーを決めつけ、聞かなかった。

けど……、これはなかなか酷だ…。
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