社長と秘密の生活


男が慌てて逃げた去った後、

杏花に近づくと……震えていた。


まさか、何かされたんじゃないよな?

俺が見たのはお尻を撫で回してるだけだったが

それ以外にも何かされたのか!?

殴られたり……キスされた……とか?


そんな思いが抑えられないが、今は杏花が心配だ。

俺が大丈夫かと訊ねると、杏花は“大丈夫”と言うが

手首はしっかり、うっ血してるじゃねえか!!

うっ血する程拘束されたのかよ!?

マジで許せねぇ!!


俺は怒り狂う感情を必死で押し殺し、

杏花を強く抱きしめた。


杏花が安心出来るように。

俺の心が落ち着くように……。


< 120 / 557 >

この作品をシェア

pagetop