社長と秘密の生活


「要、起きてたの?」

「あぁ、さっきな?」


要はゆっくり目を開けて、私を見ている。

あまりにも美顔が近すぎて……ドキドキするよ。

さっきまで全然気にしなかったけど、

凄く近い!!近すぎる!!!

要は優しい表情で、瞬きもせず、

私の瞳を捕らえて離さない。


「あんまり、見ないで////」

「なんで?」

「//////」


なんで?って、そんな甘い声で囁かないでよ。

………照れちゃうじゃない。


要は美顔を綻ばせ、優しく私の髪を梳き始めた。

要の顔はいつもと変わらない。

……変わらない…ん?……えっ!?

ってことは、疾うに起きてたって事?

私が触ってたのも、ブツブツ独り言言ってたのも?!

………ウソ!!??

寝起きなのに全然寝ぼけて無いじゃない!


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