恋愛無感情
キーンコーンカーンコーン。
そんなどこにでもありふれたようなチャイムの音が
学校中に響く。
「ちえ、ごめん、今日デートだから一緒に帰れない」
「あぁ、うん。大丈夫。楽しんできて」
仲の良い友達も
彼氏には勝てない。
高校も2年目に突入して
クラスの半分近くが俗に言う¨リア充¨ってやつ。
あたしにもかっこいい彼氏、できないかなぁ。
なんて考えながら溜め息を吐く自分に気付いて、
慌てて首を左右に振った。
いけないいけない、溜め息なんて吐いたら幸せが逃げちゃう。
その考えが随分と子供っぽいことに気がついて、
今度こそあたしは盛大に溜め息をついた。