《短》狼の中の狼Ⅱ


女と居る俺を見たときの真希の顔も嫌いじゃなかったが、真希を悲しませるのと、俺が楽しむのは別の話だ。


「悠太ぁーっ!」

「真希。」


変わりに、俺の隣にはいつも真希が居る。

クラスが違うために、授業中だけはどうしても一緒に居られないのだが、休み時間から登下校、都合が合う日は放課後まで、本当に言葉通り、いつも隣には真希が居た。

だからだろうか。


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