りぼん結び。


教室を出る一歩手前で、”誰か”に呼び止められた。


・・この声は、



「・・直哉?」



愛しい人の声。


どうしたんだろう?



「どこいくんだよ。」


――――低い声が頭に響く。


「え・・。帰るけど・・」


「・・なんで、俺呼ばねぇんだよ?」


呼ぶって・・


女の子といたじゃん・・。



「・・なんで、呼ぶの?」


「一緒に帰るから。」


予想外の言葉に、私は何も言えなかった。



一緒に帰る・・?



夢じゃ・・ないよね。



「でっでも、女の子は・・いいの?」


「断った。」


「・・なっなんで?」


断った!?


あの直哉が!?



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