りぼん結び。



「なに?・・他に好きな男でも、できたのかよ。」



「・・そうだよ、好きな人・・できたの。」



嘘。


そんなの嘘だよ、私が好きなのは直哉だけ。


心の中では叫んでいても、君には届かない。





「・・へえ。」


「だから・・離し・・んっ」



諦めようとしたのに。



どうして、どうして今・・キスをするの?


それはほんの1、2秒のことで。




彼は、そのまま教室を出て行った。



「・・なんなの・・っ」



君は、またそうやって私を振り回すんだ。


―――――ねぇ、いつになったら君のことを嫌いになれる?



そう思って、見上げた空は・・曇っていました。




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