スパイク。


あの屈辱的な日から
私は結に対しての態度を変えてイジメまくった。

例えば結の苦手な算数の時間。


「ダサ~い。男のくせにこんなのも解けないの?」

「解けないものは解けないの!悪いかっ。」

「別に悪くないけど―頭の弱い子は可哀相だな―って思って☆」


他にもいろいろした。
結が髪を切ってきた時も意味もなく思いっ切りげらげら笑ってやったし、陸上記録会で2位だった時も真っ先にわらってやった。

「何位だった―?」

「…2位。」

「ダサ―い!」

「…そーゆーお前は?」

「……女子にそーゆー事聞く??」

「もしかして…お前も?(笑)」


「ウザ―いよ―!!」


ゼッケンの番号も競った。

「ゼッケン配るぞ―。」

緊張した。ただの陸上のゼッケンなのに。

「結、ゼッケン番号なに?」

「3だけど…。」

「3とか中途半端~。まさに結って感じ。」

「ほんとお前ウザいよな?じゃお前は何番なんだよ?」

「え…まだみてない。」

視線をゼッケンにうつす。

「あ…。」

「3じゃん…。」


その日私はなぜか
3番目の3コースでリレーをやらされた。


結は大爆笑だった…。




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