ハレゾラ
やっぱり好き


「咲さん、そんな怒った顔しないの。可愛い顔が台無しだよ」


尻餅をつきながらも、あくまでも余裕な微笑みで、また私が呆れるような言葉を
吐く。
あは……あはははは……。
そうだった。しばらく会わなかったから忘れていた。
彼には何をしても敵わないってことを……。


「なぁ花田。ほんとにこいつでいいのか?」


坂牧もまた、呆れた声でそう言ってくる。
その意見、あながち間違ってないです……なんて思ったことは、彼には内緒で。
でも一度好きになってしまうと、愛情を持ってされることならば何でも受け入れ
てしまう……。それが女性……。惚れた弱みというものだ。
だけど、彼にはどうしても聞いておかなければいけないことがあった。
 
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