ハレゾラ
幸せな朝

彼の貪るようなキスに、身体が熱くなって息が出来なくなってきた。
立っていられなくなりそうになった時、それに気づいた彼は唇を離し片方に脇に
手を差し込んだと思うと、一瞬で私を抱き抱えてしまう。
小さな笑みを私に向けながら一番奥の部屋まで行き、私の身体をベットにゆっく
りと横たえた。そして自分もベットの上にあがり私を跨ぐように膝立ちになると
上に着ている服を一枚一枚脱いでいった。
 
真っ暗だった室内に目が慣れてきて、彼の身体がハッキリと見えるようになって
くる。その姿に見惚れてしまい、思わずその身体に手を伸ばしてしまう。


「今日の咲さん、エッチな顔してる」


「あっ!」と、身体に触れていた手を引っ込めた。何だか私の頭の中を覗き込ま
れてしまったみたいで急に恥ずかしくなってしまう。
両手で顔を塞ぐと、上着を脱ぎ終えた彼が私に覆い被さってきて肩口に顔を埋め
た。そして愛おしそうに肌を摺りあわせながら、甘い言葉を告げた。
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