[続]素敵すぎる恋愛・・・あなたの世界へ
愛美は、服を着替えて、俺の前でくるっと一回りした。

スカートがふわっと舞い上がった・・・

とても似合っている。

まあ、俺が、愛美のために作らせた一点ものなのだから・・・

愛美は、同窓会とか俺と結婚したことを知らない人たちと会うとき、
かならず、俺が買った服を着てくれる。

もちろん、お金持ちに見られたいとか・・・見栄などはない。

俺の妻と言うことが分かった時、変な格好をしていて笑われるのは、
愛美自身ではなく俺だからという・・・

こんなかわいいことをいう女。他のどこにもいないだろう。


「愛美・・・かわいいよ。」

俺がそういうと、顔を赤くしてほほ笑んだ。
愛美はいつもそうだ。

俺の一言でかわいい表情を作ってくれる。


『前に貴俊さんがくれた服だから・・・服がいいと中身もそれなりにみえるから』

愛美は全く・・・自分がかわいいことが分かっていない。

この服だって、愛美を引き立たせるための小道具だ。


俺は、今日のためにまたひとつ小道具を用意していた。
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