ラブゲーム
さて、いつもの通り太陽が要件を聞いてるのを俺は隠れながら聞く


買ってきたイチゴオ・レにストローをさして聞き耳を立てる


「どうしたの?」


太陽は聞き方が優しい。俺の場合、何?ってきくけど


芹沢さんは少しためらってから言葉を発した


「好きなの」




ズズッと少ないイチゴオ・レを飲み干して行方を見守る


「そっか……」


「うん」


パタパタと階段を登って来る音が聞こえた


いつもなら無視してるんだけど


聞き覚えのある二人の話声に息を潜めて意識を耳に集中させる


「~てさ、……ん?あの教室にいるの」


「「太陽だ」」


あ、ヤバい。
いま行ったらきっと……

「太陽!」
「なにしてるの?」


「え?太陽!?」


太陽あたふたしてんだろーな。何よりこんなことしてるところを杏奈に見られたのがきっと一番嫌だと思う


「ごめん芹沢さん、陽太が来れなくて俺が変わりに話聞きに来たんだ」


「あ……そっか、じゃあ伝えといて」


「うん」


パタパタと階段を降りていく音が聞こえた
俺は太陽達のいる教室に向かう
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