「あー、なるほど」
「とりあえず、定理をおさえればいいよ。
そしたら、あとはそれに当てはめるだけだから」
「ん。やってみる」

30分後――…
「終わった…」
やっと終わった。

「ん、終わった?お疲れ様」
読書をしていた雫が顔を上げる。

「ん。教えてくれて、サンキューな。助かった。これで明日は完璧」
「あたしは少ししか教えてないよ」

フフッ、と雫は微笑んだ。


窓から差し込む夕日が雫を照らし、輝いてみえ…


とても、綺麗だった。


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