月と太陽の恋模様


「俺には不純な動機がありますから。」




丁寧な物言いだけど、先生の仮面は見事に剥がれている。


この笑み。


"俺"。




「不純な動機?」




「そう、不純な動機。」




先生は私の髪にサラリと触れる。


まさか、ね……


私が思いついたある可能性をすぐさま頭の中から消去する。


こんなイケメンの先生が……ないない。考えるだけバカだ。
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