月と太陽の恋模様
現在の住まいに引っ越す前。
私達家族はお祖母ちゃんと一緒に暮らしていた。
孫の顔を見てすぐにお祖父ちゃんは亡くなってしまったからだ。
「優や、もし私が永眠してしまったとしても笑って送り出してくんなね。」
私が中学生になるとお祖母ちゃんの口癖はいつもコレだった。
「もう…お祖母ちゃん、まだ早いってばー」
他人からすればディープな会話かもしれないが、私達にとってはいつものやりとりだった。