Line ~何時ものセリフで~
電車に揺られること2時間

ヤバい、時間ギリギリだ!

小走りに待ち合わせしたカフェの前まで
来ると、一度深呼吸して中に入った。

声をかけてきた店員に
『待ち合わせです』と言って、辺りを
見渡すと一番奥に座っているのを見つけ
足早に向かった

「すみません、お待たせしました」

頭を下げながら、うっすらと汗をかいた
額をハンカチで拭いながら声をかけると

「いえ、全然待ってないですよ」

笑顔で答えてくれた。

向かいの席に座りアイスコーヒーを
注文すると、改めて挨拶をした

「突然連絡なんかしてしまって
すみませんでした」

「まあ正直電話もらったときはビックリ
したけど、わざわざこんなとこまで来て
俺なんかに聞きたいことがあるってことは
雅人のことでしょ?」


そう、私の目の前に座っている人は、
以前雅人と行ったレストランで会った
諸橋友成さんだった。
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