七物語
case00-1











「…ねぇ…
















『寿命演算』って知ってる?」




明日の期末テストの勉強をしていると加奈子が携帯電話の向こうで言った。




「……じゅみょうえんざん…?……なにそれ…?」
ぶっきらぼうに美沙は返した。






……ったくめんどくさいなぁ…

私はあなたと違って明日は大学受験に影響するテストなんだっつーの!





喉元でその言葉を抑えながらも加奈子の電話に付き合う。









一人暮らしをし始めて1年…


何も変わらない毎日を過ごせていた…


一人暮らしをし始めた当初は、自分好みの家具を集めて部屋を明るくカラフルにしたものだが、床下照明を始め、一人だとなかなか手を伸ばさない家具にはホコリが積もっていた…






二年間の短期大学も終盤を迎え、さらに目指していた大学を間もなく受験する。





……だが、私はこんなんでホントに合格できるのだろうか…





足元に置いたヒーターをさらに強くする。


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