恋の始まりっていつですか?

ピカピカの高校生


「ほら、起きたんならはよ着替えー」

「はぁ?なんで?」

うちは壁にかけてあった真新しい制服を音羽に手渡す。

「なんでて、あんたアホは頭だけにしときーや?今日は入学式の日やんか」

「あー、そーか....。っておまえなー!俺はアホとちゃうわボケー」

「あんた、その顔学校ではせん方がえぇで?牛みたいやで」
せっかく顔だけはえぇのにもったいないわ。
と付け足した。

「ホンマに?ヤバイヤバイ」
言われて顔をムニムニと触る音羽。

「ほら、はよせなもうちょっとで入学式始まるで?」

「って、ちゃーう!」
いきなり叫ぶ音羽。
ビックリしてそっちの方を見た。

「?ちゃうて、何が?」

「牛がどーとかやないねん!俺の安眠、ぼーがいすんなゆーてんねん!」
あ、今こいつ妨害ってひらがなでゆーたな。

「あほとちゃう?あと30分で入学式始まるって言っとんのに」

「は?30分?それ、ヤバイんとちゃうん?」

「ヤバイから言っとんねん」

「マジで?」

「マジで」

バサバサバサバサ

30分と聞いてやっと焦りだし音羽。
やけど、家から学校までは徒歩10分もかからんところにあるからまだ時間的には余裕があるんやけどね。

なんて、考えとったら音羽の準備ができたみたいで、うちの荷物をもって催促され、うちは思考を停止して音羽の後を追った。


今日からピカピカの高校生。
せやけど、中学んときよりもマシな生活がおくれるやろか?





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